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木組みと漆喰の家

このお宅は、老後の生活も考慮に入れ、体が不自由になった時でも一通り1階で生活が行えるように計画されました。
1階の寝室・リビング・ダイニングは、部屋を雁行(がんこう)に少しずつずらす事で、コーナーをつくりながら、夫婦お互いのプライバシーをやわらかく区切り繋がっていきます。トイレ以外は、廊下を通ることが無く、お互いの気配を感じながら、生活するイメージです。
建物の中央は、リビングになっておりその天井は、傾斜天井になって吹き抜けます。その吹き抜けが核となり、縦方向にも視線や、気配を繋げます。

[場所]静岡県焼津市
[敷地面積]128.5坪
[床面積]41.5坪
[階建]木造(木組み・伝統工法)
[構造]2階建て
[施主]60代夫婦+子供1人
[外壁]土佐漆喰
[建具]アルミサッシペアガラス
[天井]天竜杉・土佐杉
[壁]土佐漆喰
[柱]天竜杉・天竜桧

特徴1:外観

堂々としながらもシンプルにまとめ、足し算ではなく、引き算で考えられたデザインです。1枚の屋根で1階から2階の屋根までダイナミックに葺くことで、2階建てでありながら平屋の優雅さを併せ持つ外観が生まれます。

特徴2:玄関

温かく「おかえり」とささやくような玄関、お客様を迎えるおもてなしの玄関・・・そんなイメージで取り組みました。奥行きの深さを利用し、重くなりがちな下駄箱をすっきり納める工夫をし個性的な玄関を目指しました。  玄関の土間は炭入りモルタルです。黒を足す事で空間がしまり、心地よい緊張感が生まれました。 正面の壁は、設計者、施主も何も言わず、全てを左官屋さんに任せます。左官職人の思いがコテで表現されます。

特徴3:居間

飾りでない、構造の一尺の大黒柱が吹き抜けを通して2階まで約6m通しで見えます。大地から強く伸びるこの大黒柱は、この家を支える安心感になります。 居間にはなつかしい千本格子の古建具を入れました。黒光りした古建具がアクセントになります。日本人の身長が高くなって、今ではドアなどでは2mが一般的になっていますが、昔の建具の高さは五尺九寸程度です。(約177センチ) 一般的にはちょっと低いのですが、その高さの建具は、見た目にもバランスが良く美しいです。 今回、家族に背の高い方がおられませんでしたので、そのバランスを生かせるように建具を足さずに、そのまま使用しました。

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