人のために、家族のために、地球のために・・・TENアーキテクツはその人らしさをデザインします。
HOME  WORKS  INFORMATION  INTERVIER  MESSAGE  KEYWOAD  COILUM  LINK  MAIL 
COILUM
2005.8.10 住み主の声(1年検査を終えて。)

この家の床材は桧、松、杉の無垢を使っていて、無塗装で仕上げた。

奥さんは、家の中を素足ですごしていた。
奥さんいわく私みたいな無精者でも、掃除をたまにするだけで良いから楽で、しかも素足でもべたべたせずに気持ちが良いとの事。
1年たった床は、引渡し当初よりいい色になりとてもきれいだった。
新築当時の様にきれいだった。
たまに、米ぬかで拭いているそうだ。

又、吹き抜けは寒くありませんか?と聞いてみると木と漆喰の家は冬暖かで、夏涼しく、エアコンはまだほとんど使っていないとの事、又使ってもすぐ冷えてしまう。との事。

与左衛門の家が完成してもう1年になる。
時間も金もない人生を送っている今日この頃、時々近くを通るとふと気になり、少しばかり遠回りして、徐々に完成されていく外溝を眺めながら通り過ぎる。
そういえば、時々別件で連絡はしてはいるが、竣工後しばらくしてからこちらにはクレームの電話がない。
何も問題がないのか。
あきれて、言っても無駄ぐらいにしか考えてもらっていないのか不安になる。
先日そのお宅の1年検査に行った。
その前に電話で、「何か気づいた事があれば、忘れないようにメモをしておいてください」
と電話しておいた。
顔を見るなりいっぱいあるよ-とA4用紙2枚にびっしり書かれた書類を渡された。
覚悟を決めた。
しかし1枚目の書類を説明して頂いただけで終わった。
その後、家の住みごこちの話で、約1時間半お話を聞いて帰った。
帰りがけその2枚目の書類に目を通した。
その内容は、これ以上にない感動と勇気を私にくれた。
タイトルまで付いている。
住み主の愛着が伝わってくる。
本当にうれしい。
何か目頭が熱くなった。
1年前、何10回も打ち合わせに行き、必死にスケッチを書いた日々を思い出す。
施主の真剣さ、こちらのポリシーをぶつけ合いながら、創っていった図面、そしてそれを忠実に造って行った仲間たちに感謝しなければと思った。
所詮この仕事は自分ひとりでは成し遂げる事が出来ない。

施主の杉山さんありがとうございました。
これを励みにこれからも、妥協せず、喜ばれる家を創ります。



2005.7.28 吹抜について
ただかっこいいからと吹き抜け空間を付けると冬寒くなったりします。

吹き抜け空間を快適にするには、いろいろな工夫が必要です。

例えば・・・
吹抜空間の方位、開口部の大きさ
空間を高くしすぎない工夫。各階の高さを抑える(天井下に梁を出す工法など)
土壁の蓄熱採用、
無垢の木の断熱効果

上記の事をふまえるだけで快適さが格段に変わります。
又+アルファーとして、蒔ストーブや床暖房も効果的です。
木の家で、土壁の家で一度体験してみては?。

2005.3.29 全死者の6割が建物倒壊での圧死
近地震が多く、防災意識も高まっているこのごろ、先日深夜のTV番組で東海地震について番組がやっていました。

阪神大震災の時は、全死者の6割が建物倒壊での圧死、その他の3割程度がその後の火災との事でした。

その中で火災で亡くなった方のほとんどが建物倒壊の圧死で以後火災によって焼けたのではないかと推測していました。

その圧死の状況は家全体が壊れ、体全体が圧迫された物はほとんど無く、部分的に、家具や梁、天井の崩落により起こったそうです。

防災と言うと、救援物資のことや、ライフラインの復旧ばかりが言われていますが、本当にやらなければならないのは、住宅などの建物の耐震化ではないでしょうか。
2005.1.26 ソファーに座ってる?
今家にあるソファーは、結婚した際、奥さんのお兄さんから、何か欲しい物が無いか?と聞かれ
買って頂いた物だ。

今ではそう珍しくないが皮の色が緑でずいぶん気に入っていた。

それまでは自分は家にソファーと言う物が無くあこがれていた部分も今になっては多少感じられる。

しかし良く考えてみると、あまり普通に座った覚えが無い。

TVを見る時は床に直接座りソファーを背もたれにして見ていた。

上に座ったと思ったら寝そべってそのまま寝てしまう。そんな使い方だった。

だからソファーは僕の背中にに押され壁にくっついていて、いつもその向こうの収納を開ける時はいつも
ソファーを移動していた。

これはソファーの本来の使い方じゃないと思いつつも、ソファー1つ使いこなせなかった。

よく設計を依頼される所要室として「リビング」と言われる事が多々ある、リビングと言うとどうしてもソファーを置かなければと考えてしまいがちになる。

だから最近はそういわれても図面上は「広間」としてしまっている。

やはり日本人の自分にとっては床の上に直接腰を下ろしたいし、多くの人がそう思うのでは無いかと思う。

僕は幸い設計の中で無垢の床板を無塗装で使用する事を進めている。

ソファー1つ入れるか入れないかは大問題であり、家具や建物に自分を合わせるか、若しくは自分に合わせた家を作るかの分岐点に思えて仕方が無い。
一つ言い忘れたが、世の中にはしっかりソファーを使いこなしている方々もたくさんおられるとも付け加えておく。
2005.1.25 スリッパってなんだろう。
スリッパってなんだろう。 住宅の設計をしているといつも疑問に思う。

だからって、私がスリッパをはいていないわけじゃない、現に今こうしてパソコンに
向かっている時も、椅子の下に散らかっているし、席を離れる時は足でたぐり寄せて器用に履いて移動している。

だがふと急いでいるとついつい他の部屋に忘れてきてしまうし、もう一度スリッパを取りに往復してしまう。

西洋では確かにスリッパというものがあるらしいが、現在日本で使用されている様な物では無いようだ。

よくわからないが外履きの一種の様な表現をどこかで見た事がある。

そもそも日本人は畳を中心とした生活を送っていた。

その時も当然板張りの廊下はあったし、いつからスリッパを履くようになったのか、スリッパはいったいどこから
来たのであろうといつも思っていた。

スリッパ置き場はここだとか、この前でスリッパを脱ぐとか、WCの扉はスリッパが引っかかって扉が開きにくくならないようにとか日ごろ、いろいろ考えてさせられているが、そもそもスリッパがなぜ必要になったのか理由を自分の中で整理したいと思っていた。

そんな矢先、木材の効能について材木店の社長と話をする機会があった。

無垢の木の板の上は素足で歩くとすごく気持ちがよく、温かいとの事。

・・・たしかにそうだ、そういえば昔子供の頃近所のお寺の中をはだしで飛び回り親に怒られた事を思い出した。

又同時にその時の確かに温かく感じた事が明確によみがえってきた。

同時に縁側で寝そべっていた時の床から香る古い香り、雑巾がけの後の木の香りは良い香りかどうかは疑問だが、すごくなつかしい。

自宅のフローリングの廊下を素足で歩いて見た。クッションフロアの床も試してみた。やはりべたべたして気持ち悪いし、何か足の裏に貼りついた。

フローリングの多くは表面のほんの数ミリの部分しか本物の木材では無いし、又表面は磨耗しにくいように樹脂がたっぷり塗りこまれている。

樹脂に色が付いていれば木目は見えないし、足の裏が触る部分は100%間違いなく樹脂だ。

西洋では、室内でも土足であるから、床材はそんなに気にならない、ベッドルームは硬いじゅうたんでも、ペンキを塗ったフローリングでも気持ち悪くないだろう。

私の今住んでいる家は畳とフローリングの段差が無い。バリアフリーだ。

だから和室の手前にはスリッパが置かれている。

急いでいるとついつい畳の上まで上がってしまうし、築10年を越えた頃から入り口付近の畳が磨り減っている。

僕は設計の中で無垢の床板を無塗装で使用する事を進めている。

当初は薦めると、汚れるのではないかとかいろいろ言われるが、最後は良い所、悪い所も理解し採用してもらっている。

築20年のお宅の床より、築100年を超える老舗旅館の床の方が黒光りして非常に美しい。
 
 
TENアーキテクツ一級建築設計事務所  noriaki kubota  
静岡県静岡市清水区蒲原東31番地  TEL:0543-85-7450・FAX:0543-85-7451